みずから決断を下すときに:「判断と実行」

「判断と実行」──60%の確信で、100%の成果をつかめ

『成果は、実行からしか生まれない』
ビジネスの世界では、どれほど優れた戦略やアイデアを持っていても、実行しなければゼロと同じです。
考えすぎて動けない、迷って先送りする、こうした状態では、仕事も人生も一歩も前に進みません。
ただし、やみくもに行動すれば良いわけではありません。
行動の前には、正しい判断が必要です。

『「正しい判断」をどう見極めるか?』
私たちは神ではありません。
完璧な判断など、誰にもできません。
だからこそ松下幸之助氏は、明快にこう語っています。
「60%の見通しと確信が得られたら、その判断は概ね妥当と見るべきであろう」
この言葉に、どれだけの経営者やビジネスパーソンが勇気づけられたことでしょう。
•    100%の確信が持てるまで動かない
•    あれこれ迷って判断を先延ばしする
•    リスクを避けて無難な選択ばかりする
こうした「慎重すぎる姿勢」が、実は最大のリスクであると、松下氏は教えてくれているのです。

『60%の見通しで動き出せ』
60%の確信を得たなら、残りの40%は、行動の中で埋めていけばいい。
実際に動き出すことで、視野が広がり、現実が見え、判断が磨かれていくのです。
松下氏はこうも語っています。
「60%の見通しで行う勇気ある実行によって、100%の成果が生み出される」
つまり、成果の鍵は“確信”ではなく、“実行”にあるということです。

『私の経営も、判断と実行の連続だった』
振り返れば、私の経営者人生も「判断と実行」の連続でした。
判断を迷ってチャンスを逃しかけたこともあれば、躊躇して大きな痛手を受けかけたこともあります。
それでも致命的な失敗を免れたのは、おそらく無意識的に「60%の見通し」で決断してきたからでしょう。
しかし、当時の私はその言葉を“知っていた”だけで、“意識していた”わけではありません。
ただ無我夢中で日々の決断を重ねていたにすぎません。

『これからの判断基準を変える』
これからは、「60%で判断し、100%の力で実行する」ことを意識すれば、過度に迷うこともなくなり、心穏やかに、そして力強くビジネスを前に進めていけるでしょう。
•    完璧な判断を求めすぎない
•    60%の見通しを得たら、勇気を持って動く
•    実行の中で確信を深め、成果へとつなげていく
あなたの「判断と実行」も、このことを意識することで、迷ったときでも60%の確信と100%の勇気ある行動をとることができます。
そして、この考え方こそが、混迷の時代に道をひらく力になるのです。

「『九州・農業WEEK』に参加して感じた、食の未来と希望」➩

⇦「『道をひらく』(松下幸之助著)を読む39」


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