『道をひらく』(松下幸之助著)を読む134【総集編】
『道をひらく』(松下幸之助著)を読み終えて
133回にわたり、『道をひらく』の解説をお読みいただき、心より感謝申し上げます。
私はこれまで約30年間、企業経営に携わってきました。
しかし、本書を改めて読み通してみて、松下幸之助氏の思想の深さと広さに、あらためて驚かされました。
今回、本書全編を丹念に読み込み、各章を要約し、そのエッセンスを抽出する作業を続けるなかで、一つの発見がありました。
『道をひらく』は単なる人生訓ではありません。
人生、仕事、経営、人間関係、そして国家のあり方に至るまで、人がよりよく生きるための原理原則が一冊に凝縮された書である――私はそのように感じています。
そこで本書の内容を整理すると、松下幸之助氏の教えは大きく五つに集約できるように思います。
教え① 行動することで人生を切りひらく
■ 運命を切り開くために
→ 天命を受け、自らの道を命がけで生き抜く。
■ 日々を新鮮な心で迎えるために
→ 日々新たに生まれ変わり、挑み続ける。
■ みずから決断を下すときに
→ 私心を捨てて本質を見極め、勇気をもって決断しやり抜く。
教え② 人との調和を大切にして生きる
■ ともによりよく生きるために
→ 支え合い、仲良く楽しく生きることが人の道。
■ 自主独立の信念をもつために
→ 自然の理の中で、自らの足で立ち、覚悟をもって生き抜く。
教え③ 仕事は全人格をかけて精進する
■ 仕事をより向上させるために
→ 自分の仕事に誠実と熱意を尽くし、世に役立つために磨き続ける。
■ 事業をよりよく伸ばすために
→ 全身全霊で事業に打ち込み、お客様から深く支持される存在になる。
教え④ 人生の目的は成長にある
■ 困難にぶつかったときに
→ 困難を成長の糧として、進んで真剣に挑み続ける。
■ 自信を失ったときに
→ 人生で起こることに大差はないので、淡々と学び、挑み続ければよい。
■ 生きがいのある人生のために
→ 人生最後の日まで黙々と学び実践し、徳を高める。
教え⑤ 生活の基盤である国を大切にする
■ 国の道をひらくために
→ 人生を育んでくれるこの国を我が事として捉え、より良い国づくりに貢献する。
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この五つの教えを眺めると、『道をひらく』が伝えようとしているものが見えてきます。
・人生は、自ら行動することで切りひらかれる。
・人は、支え合いながら生きることで豊かになる。
・仕事は、全力で打ち込むことで価値を生む。
・人生の目的は、成長し続けることにある。
・そして、そのすべての土台となる国や社会を大切にしなければならない。
松下幸之助氏は、そのことを繰り返し語り続けているのではないでしょうか。
人生や仕事、経営に行き詰まったとき、本書は必ず新たな視点を与えてくれます。
時代が変わっても色あせない普遍的な知恵が、そこにはあります。
本書をまだ読まれていない方には、ぜひ手に取っていただきたいと思います。
また、すでに読まれた方にも、人生の節目ごとに読み返すことをおすすめします。
そのたびに新しい発見があり、自分自身の成長を促してくれるはずです。
私自身も、これから先の人生において、松下幸之助氏の教えを学び続けたいと思います。
本連載が、皆様の人生や仕事に少しでもお役に立てたなら、これほど嬉しいことはありません。
長きにわたりお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
⇦『道をひらく』(松下幸之助著)を読む133【国の道をひらくために】:「要約編」