『道をひらく』(松下幸之助著)を読む133【国の道をひらくために】:「要約編」
【国の道をひらくために】の振り返り
十番目の大きな最終章である「国の道をひらくために」を読み終えました。
前の章に続いて、どのような感想を持たれましたでしょうか。
それではここでも、私なりに各小章について、理解した内容を以下に要約してみます。
「国の道」:国がしっかりしていないと自分の人生設計も描けない。国も我が人生と同じく人任せでは道が開けない。
「覚悟はよいか」:一時の油断もできない世の中を覚悟して生きていく。覚悟して生きることでいざという時に備える。
「信念のもとに」:国には国是が必要だ。その国是に責任と誇りをもつことによって信念が生まれ、国の発展につながる。
「わが事の思いで」:熱意、真剣さ、研究心の違いがプロとアマの差を生み出す。国も会社も我が事のように吟味する。
「平和と闘争」:平和のための闘争というが平和と闘争は相いれないもの。平和な話し合いで平和な繁栄を実現する努力を。
「談笑のうちに」:議論ばかりして手を動かさなければ物事は進まない。議論は必要最小限にとどめしかも朗らかな談笑でありたいもの。
「ピンとくる」:下の情報がダイレクトに上まで伝わる組織を目指す。合理化も生産性の向上もこの体制から生まれてくる。
「政治という仕事」:政治は国民一人一人の生活を左右する重要なこと。一人一人が自分たちの国の政治を真剣に考えることで政治が良くなる。
「求めずして」:自らを正さず他に求めすぎではないか。目指すは自立であり他人頼りでは自分の人生を生きたことにならない。
「大衆への奉仕」:今や大衆は賢明で公正である。大衆を信じて大衆に奉仕するのが真の民主政治である。
「ダムの心得」:だらだらと流れるままでは生活が成り立たない。ダムの調整機能を取り入れた生活や経営、国家運営が望まれる。
「日本よい国」:世界でもまれにみる素晴らしい国、日本。その良さを知りそこで暮らせすありがたさに感謝しより良くして次世代につなぐ。
以上のことから、松下幸之助氏はこの章では次のことを言いたかったのではないでしょうか。
「自分を育んでくれる国を我がことのように思うことが良き国づくりにつながる」
もっと言えば、
「良き国をつくる」
ということ。
この章で松下幸之助氏は、国の繁栄も個人の人生も「人任せ」にしていては、道はひらけないと説いています。
覚悟と信念を持ち、自立の精神でわが事として向き合うことが出発点であり、平和は闘争からは生まれず、冷静な対話と行動によって築かれると。
また、議論だけで終わらせず、迅速な情報伝達と実践を重んじる組織こそ発展し、政治は国民生活を左右する重大な仕事であり、一人ひとりの真剣な関心が不可欠だとも。
さらに、備えを持つ「ダムの心得」と大衆への奉仕の精神が安定と繁栄を支えることを説いています。
そして最後に、日本という恵まれた国の価値を深く認識し、その良さを守り育て、より良い形で次世代へつないでいくことが私たちの責務であると締めくくっています。
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