『道をひらく』(松下幸之助著)を読む27
ともによりよく生きるために:「サービスする心」
「サービス」とは、単に物を提供することではありません。
それは「与えること」そのものであり、「サービスする心」とは相手に尽くすマインドのことを指します。
松下幸之助氏は、こう語っています。
「人から何かを与えられるのを待つのではなく、自分から率先して与えなさい。多くを得たいなら、まず多くを与えなさい。」
この「先に与える」という姿勢こそが、豊かさと繁栄の本質なのです。
もし、世の中の多くの人がこの精神を持てば、社会全体がより良い方向へと進んでいくでしょう。
『「自分には何も与えるものがない」と思っていませんか?』
「自分には人に与えられるものなどない」と考える人もいるかもしれません。
しかし、松下幸之助氏は、誰もがそれぞれ「自分だけに与えられた尊い天分」を持っていると言います。
たとえば、
• 知識のある人は知識を、
• 力のある人は力を、
• 技術を持つ人は技術を、
• 優しさを持つ人は優しさを、
• 商売の才覚がある人は商いを通じて、
それぞれ自分の持つものを活かして「サービス」すればよいのです。
つまり、すべての人に「与える力」が備わっているということです。
大切なのは、自分の天分を見つけ、それを活かすこと。
『「まずは与える」ことで、すべてが循環する』
私たちがまずすべきことは、自分の天分を知り、それを惜しみなく人に与えることです。
すると、与えたものが周りに影響を与え、やがて自分のもとへと返ってきます。
さらに、自分が誰かに与えたことで相手もまた「与える心」を持つようになり、互いに支え合う関係が生まれるのです。
この「先に与える」小さな一歩が、大きな循環を生み、結果として自分自身の成長につながるのです。
勇気を出して、今日から「まずは自分が与える」ことを始めてみませんか?
その一歩が、あなたの人生とビジネスに、思いがけない豊かさをもたらすはずです。