『道をひらく』(松下幸之助著)を読む28
ともによりよく生きるために:「長所と短所」
私たち人間は、誰しも長所と短所を持っています。
そして、その個性を持った人間同士が支え合いながら、仕事や暮らしを成り立たせています。
松下幸之助氏は、こう説きます。
「お互いの長所を活かし、短所を補い合うことで、社会は円滑に回る」
つまり、人には得意・不得意があり、それを補い合うことでこそ、より良い仕事、より良い生活を築くことができるのです。
『「完全な人間」はいない——だからこそ、気配りが大切』
松下氏は、人間はそもそも不完全な存在であり、全知全能ではないと言います。
だからこそ、相手への気配りや配慮が必要なのです。
この「気配り」がなければ、助け合う関係は生まれず、チームも組織も円滑には動かない。
しかし、互いを思いやり、それぞれの強みを活かし合うことで、より大きな成果を生み出すことができます。
『忙しさに追われると、気配りを忘れてしまう』
私自身、仕事や生活に忙殺されているときは、相手の長所を活かすことも、短所を補うことも考えられませんでした。
心に余裕がないと、人はどうしても「自分のことで精一杯」になってしまいます。
しかし、振り返ってみると、そんな時こそ一度立ち止まり、冷静に周囲を見渡すことが大切だったのです。
一呼吸おくことで「人の助けを得る」ことの大切さに気づき、結果としてより良い解決策が見つかることもあります。
『助け、助けられる——それが人間社会の本質』
私たちは、誰しも不完全な存在です。
だからこそ、助け合いながら生きることが自然な姿なのではないでしょうか。
■相手の長所を伸ばすことを意識する
■相手の短所を責めるのではなく、補う心を持つ
■余裕のない時こそ、一度立ち止まり周囲を見渡す
この姿勢を持つことで、ビジネスも人生も、より豊かで円滑なものになっていくはずです。
常に「助け、助けられる関係」を大切にしながら、私たちはより良い未来を築いていきたいものです。