「日々を新鮮な心で迎えるために」の振り返り

二番目の大きな章である「日々を新鮮な心で迎えるために」を読み終えました。
前の章に続いて、どのような感想を持たれましたでしょうか。
それではここでも、私なりに各小章について、理解した内容を以下に要約してみます。

「日々是新」:細胞は新陳代謝を繰り返す。リセットして新たな気持ちで努力する。
「視野を広く」:視野が狭いと自分しか見えない。周りを見渡すことで自我が少なくなる。
「心の鏡」:他人は自分を映す鏡。相手に注意を払い原因は自分にあることを知る。
「人事をつくして」:力を出し尽くすことで可能性が広がる。限界までやるからキャパが伸びる。
「雨が降れば」:アクシデントへの備えを忘れない。上に立つものは油断は禁物。
「日に三転す」:細胞は常に入れ替わるのが自然の姿。常に新しい情報を得て行動する。
「なぜ」:自分や他人に対して常に問いかける。真理を求めるところに進歩あり。
「花のように」:清らかな心で働くことが人を和ませる。花のようにただ黙々と役目を果たす。
「本領を生かす」:自分の持ち味を生かすことで社会の調和がとれる。できないことを無理にすることはない。
「くふうする生活」:昨日より少しでも進歩しようと考える。心に若さを保ちルーティンに陥らない。

以上のことから、松下幸之助氏はこの章では次のことを言いたかったのではないでしょうか。
「毎日を新しい気持ちでチャレンジして生きる」
もっと言えば、
「日々挑戦する」
ということ。

そして最後にある締めくくりの文章を引用します。

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きのうからきょうへ きょうから明日へ
私たちは 日々 新たな世界に生きている
真の自由を求める いきいきとしたこころは
同じ毎日 同じ考えに 人間をとどめはしない
この一瞬の新たな発見 きょう一日の着実な成長が
そこに かならず刻まれていくのだ
水のように 流れてやまぬこころと
ふかく 地に沁みとおる力をもってすれば
明日の日本の繁栄と平和 明日の自分の幸福が
おのずから 秩序ある姿で実現されるにちがいない

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松下幸之助氏は、明日の日本の繁栄と平和、そこに暮らす我々の幸福は、水のように流れてやまぬ日々の着実な人々の成長から秩序ある姿で実現されると述べています。
その成長とは自然の流れであり、真の自由を求めるいきいきとしたこころがそうさせるという。
つまり、幸之助氏は、日本の繁栄と平和、そこに暮らす人々の幸福は、一人ひとりが日々挑戦する気持ちを持って、力強く成長していくことで成し遂げられると諭されているのです。

「『道をひらく』(松下幸之助著)を読む25」➩

⇦「『道をひらく』(松下幸之助著)を読む23」


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