【国の道をひらくために】:「国の道」

■人生の道も、国の道も、他人任せでは開けない

松下幸之助氏は、人にはそれぞれ自ら切りひらくべき人生の道があると説いています。
人生は、ぼんやり過ごしていて切りひらけるものではありません。
まして他人任せでは、道は決して開けない。
自ら考え、決断し、力を尽くしてこそ、自分の人生は形づくられていきます。
そして氏は、その視点をさらに大きく「国の道」へと広げます。

■個人の努力は、国家という土台の上に成り立つ
どれほど懸命に自分の人生を築こうとしても、その土台となる国の進路が誤っていれば、努力は砂上の楼閣になりかねません。
安定した社会、健全な制度、平和な環境があってこそ、人は安心して働き、挑戦し、人生を切りひらくことができるのです。
つまり、自分の人生と国のあり方は切り離せません。個人の幸福は、国家の健全さの上に築かれているのです。

■民主主義とは「参加する責任」である
松下氏が強調するのは、民主主義国家に生きる私たちには、国の進路を共に切りひらく責任があるということです。
「誰かが何とかしてくれるだろう」という姿勢では、国は決して良くなりません。
自分の人生を自分で切りひらくのと同じように、国の未来にも主体的に関わらなければならないのです。
民主主義とは、権利を享受する仕組みであると同時に、責任を引き受ける制度でもあります。

■まず、知ることから始める
私自身、戦後の個人主義的な教育の中で育ち、「まずは自分の人生を」という意識が強かったように思います。
しかし振り返れば、自分の暮らしも仕事も、日本という国の基盤の上に成り立っていました。
国が揺らげば、個人の人生設計も揺らぎます。
だからこそ必要なのは、国の現状に関心を持つことです。世界情勢を知り、日本がどこへ向かおうとしているのかを考える。そして自分なりの判断を持つことです。

■未来をひらく最初の行動
その第一歩は、選挙に参加することです。
一票は小さく見えても、それは国の進路を決める意思表示です。
無関心は、未来を他人に委ねることに等しい。
松下幸之助氏は、人生の道をひらく覚悟を持つ者は、同時に国の道をひらく責任も負うべきだと教えています。
自分の未来を真剣に考えるなら、国の未来にも目を向ける、そこから、本当の意味で「道をひらく」生き方が始まるのです。

『道をひらく』(松下幸之助著)を読む122➩

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